ギリギリを生きている方へ捧げる長撻長!!匠さんがヤンデレちっく!!!!
書いていた自分も意味が分かっていないから気にしないでください!!
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見にくい縫合痕が残る手と首筋
匠はそれらを不満げに見つめていた。
「どうした?」
「それはいつ消えるんだ?」
「それ?……あぁ、一生消えないかもな」
こうして動かせるようになったのも、そして生きているのも奇跡だと撻器は不器用に指を動かした。
「一生?どうしてもか?」
「酷い傷だからなぁ、抜糸できたとしても残るだろう」
「最新医療を受けられるのだろう?何とか消せ」
「珍しいな。お前がそこまで嫉妬するなんて」
「目の前でやりあっているのを見ていたんだ」
それもとても楽しそうに
匠は傷口をなぞり、爪を立てようとする。
痛いのは勘弁だ、とすぐに撻器は手を引っ込めた。
「爪を立てたくらい何ともないだろ」
「痛いものは痛い」
「あいつの傷はよくて私の傷はだめか」
「そう言っているわけじゃない」
「一生残るものがあのジジイの傷跡なんてズルい。私だってお前に一生残せるものを与えたい」
「それだったら大丈夫だろう」
そう言って匠の体を抱きしめる。
「お前自身がいる」
「……一生いる保証はあるのか?」
「それは匠も協力してくれないとなぁ」
「撻器の頑張り次第だ」
背中に回されたその手は、逃がさないようにと握りしめた。