新築さんと委員会?のリクエストでガク蜂
どちらかというとガク(無自覚→)←蜂風味
バトルシップ後をめっちゃくちゃ捏造していますので注意
お屋形様って誘い受だろうなぁ、と自分の中の設定なので何かアホな感じのお屋形様になった事が物凄く後悔しています。
[0回]
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蜂名に肩を貸しながら家にたどり着いた額人は、まずその足の治療を行った。
傷の具合や化膿する危険性などから病院に行きたかったが、病院に行けば足がつくから嫌だ、と蜂名が譲ろうとしなかったので、家でできる可能な限りの治療を行う。
「本来なら病院に行くべきなんだが……」
「蜂名としてこのままいるのにはダメなんだよ」
「……何があるのかは知らないが、あまり無理するなよ」
「ありがとう」
最後に包帯をきつくならない程度に縛ると、顔にも絆創膏ぐらいは……とその顔を見た。
「!?蜂名、お前目が真っ赤だぞ!?」
「え?……あぁ、海の中泳いだからね」
「海に!?とにかく、目薬差すぞ。痛いだろ?」
「痛いけど……目薬嫌い」
「そのままよりはマシになるから。ほら、膝かすから」
「……分かった」
しぶしぶ、と言った様子で額人の膝に頭を預ける。
一回で終わるように狙いを定めるが
「……蜂名、目を開けろ」
「やっぱり痛いから嫌だ」
「そのままの方が目が痛いだろ!!すぐに終わるから、な?」
額人が優しく言ってみると、蜂名は少し悩んだ後に目を開いた。
「一発で終わらせてね」
「お前が目を閉じなければな」
「……あ、でもこのまま膝枕してもらったままもいいかも」
「馬鹿なことを言うな」
やはり目を閉じる蜂名に苦戦し、時間がかかったが目薬を終わらせた額人はコーヒーを2つ入れて1つを手渡す。
色々知りたい事はあるが、今は精神を落ち着かせようと口に運んだ時に
「ガクトはどうして僕に手を出さないの?」
その一言に飲んでいたコーヒーを思いっきり吹き出した。
以前から掴みどころがない奴、と思っていたがなぜ急にそんな発言が出るんだ、と頭の中は疑問でいっぱいになる。
「汚いよ」
「お前が変なことを言うからだろ!!だいたい、何で俺がお前に手を出さないといけないんだ」
「だって、こうして一緒にいるっていうのに手を出してこないじゃん。紳士なんだね」
「……蜂名、お前は男色家なのか?」
キレイな顔をしているからあるいは……いや、勝手にそんなことを思うのも……と恐る恐る聞いてみる。
「そんなわけないじゃん」
「だったら何でそんな質問をするんだ。言っておくがな、俺も男色家じゃないぞ」
「知っているよ」
「だったら、本当に何でそんな質問するんだ……」
「僕がガクトの事好きだから」
「お前ちょっと前の自分の発言思い出せ、男色家じゃないんだろ?」
「男色家ではないけど、ガクトの事は好きなんだよ。恋愛的な意味で」
その言葉に思わず体が強張った。
元々色恋沙汰には疎い額人であるが、同性に告白されたことは初めてだ。
傷つけないように断るのが一番だろうが、同性の断り方は知らない。
しかしハッキリと断るのが今後の為だろうと思い
「……悪いが、俺はお前の気持ちに応えてやれない」
「そう」
あっさりとした返事に拍子抜けたが、きっと気の迷いか冗談だったのだろうと肩の力が抜ける。
「でも、僕は好きなものは好きだし」
「……蜂名」
「絶対に振り向かせてやるから覚悟していてね、ガクト」
そう言った蜂名の顔がかわいいと思ったのは、きっと気の迷いだと額人は自分に言い聞かせた。