柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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目が覚めた弥鱈が思ったのは、隣に寝ていたはずの巳虎はどこに行ったのかだった。
寝転がるようにベッドを横に移動すると、巳虎の分の衣類が落ちていない。
また元の位置に戻ると、そこから手を伸ばして自分の衣類をつかみ、布団の中で着替えはじめる。
朝の肌寒くなってきた空気に触れてそろそろ暖房を入れようか、とぼんやり思いながら着替え終えると、巳虎を探すために起き上がった。
浴室やキッチンにはおらず、ベランダを覗いてみると巳虎がたばこを吸いながら外を眺めていた。
「……巳虎さん」
「あ。起きたのか」
声をかければ振り返って、まだ飯の準備はしないからな、と付け足した。
まだいりませんよ、と返すと
「たばこ、吸うんですね」
「まぁな。つーか裸足で入ってくんな。冷たいし汚いだろ」
その言葉を無視して、弥鱈は隣に立つ。
床は刺すような冷たさを感じて裸足は失敗だった、と思いながら外を眺めれば、はるか下に人が歩いている様子が見えた。
「ここ、落ちたら確実に死ぬでしょうね」
「だろうな。でも眺めはいいだろ?ここで吸う時間が好きなんだ」
「普段吸いませんよね?」
「じいちゃんが『煙草臭いスーツで仕事に来るな』って言っているからな」
「なるほど。でも辛くないんですか?吸いたい時もあるでしょうに」
非喫煙者の弥鱈にはその気持ちは分からないが、昔門倉が禁煙をする際に「案外辛いもんだな」と呟いていたのを聞いたことがある。
巳虎もそうなのか、味わうように煙草を吸いこむと
「確かに口寂しい時あるな。でもじいちゃんが言っている通り、賭郎立会人が煙草臭かったらダメだろ」
「へぇ、口寂しいんですか」
含みのある言い方に、弥鱈の顔を怪訝そうに見た。
弥鱈の眼は、確実に巳虎を見ている。
何かヤバい、と巳虎は本能的に悟った。
「知っていますか?口寂しい時ってキスが一番らしいですよ?」
「いや、知らないし聞いたことない。しかもフリスクとかガムとか、色々あるだろ」
じりじりと距離を詰めてこられ、思わず後ずさりする。
しかしすぐに背中に冷たい壁の感触があり、逃げ場を失ったことを悟った。
「何で逃げるんですか。巳虎さんだって寒いと言った私にあんな……「それをここで言うな!!一応外だぞ!?」
「あぁ、そうでしたね」
あっさりと解放した弥鱈に拍子抜けるが、室内に戻る前に、一度振り返り
「私、舌テクには自信があるのでいつでも言ってください」
と一言言って戻っていく。
「……足拭いてから中に入れよバーカ」
何となく悔しくて言ってみるが聞こえていないだろう。
今度本当に試してやろうか、と思いながら吸いかけの煙草を乱暴に消した。
寝転がるようにベッドを横に移動すると、巳虎の分の衣類が落ちていない。
また元の位置に戻ると、そこから手を伸ばして自分の衣類をつかみ、布団の中で着替えはじめる。
朝の肌寒くなってきた空気に触れてそろそろ暖房を入れようか、とぼんやり思いながら着替え終えると、巳虎を探すために起き上がった。
浴室やキッチンにはおらず、ベランダを覗いてみると巳虎がたばこを吸いながら外を眺めていた。
「……巳虎さん」
「あ。起きたのか」
声をかければ振り返って、まだ飯の準備はしないからな、と付け足した。
まだいりませんよ、と返すと
「たばこ、吸うんですね」
「まぁな。つーか裸足で入ってくんな。冷たいし汚いだろ」
その言葉を無視して、弥鱈は隣に立つ。
床は刺すような冷たさを感じて裸足は失敗だった、と思いながら外を眺めれば、はるか下に人が歩いている様子が見えた。
「ここ、落ちたら確実に死ぬでしょうね」
「だろうな。でも眺めはいいだろ?ここで吸う時間が好きなんだ」
「普段吸いませんよね?」
「じいちゃんが『煙草臭いスーツで仕事に来るな』って言っているからな」
「なるほど。でも辛くないんですか?吸いたい時もあるでしょうに」
非喫煙者の弥鱈にはその気持ちは分からないが、昔門倉が禁煙をする際に「案外辛いもんだな」と呟いていたのを聞いたことがある。
巳虎もそうなのか、味わうように煙草を吸いこむと
「確かに口寂しい時あるな。でもじいちゃんが言っている通り、賭郎立会人が煙草臭かったらダメだろ」
「へぇ、口寂しいんですか」
含みのある言い方に、弥鱈の顔を怪訝そうに見た。
弥鱈の眼は、確実に巳虎を見ている。
何かヤバい、と巳虎は本能的に悟った。
「知っていますか?口寂しい時ってキスが一番らしいですよ?」
「いや、知らないし聞いたことない。しかもフリスクとかガムとか、色々あるだろ」
じりじりと距離を詰めてこられ、思わず後ずさりする。
しかしすぐに背中に冷たい壁の感触があり、逃げ場を失ったことを悟った。
「何で逃げるんですか。巳虎さんだって寒いと言った私にあんな……「それをここで言うな!!一応外だぞ!?」
「あぁ、そうでしたね」
あっさりと解放した弥鱈に拍子抜けるが、室内に戻る前に、一度振り返り
「私、舌テクには自信があるのでいつでも言ってください」
と一言言って戻っていく。
「……足拭いてから中に入れよバーカ」
何となく悔しくて言ってみるが聞こえていないだろう。
今度本当に試してやろうか、と思いながら吸いかけの煙草を乱暴に消した。
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