柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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言えればいいのにな、な長撻長です、気持ち長撻寄りだと言い張ります←
こうさんお誕生日おめでとうございます!!銃撃戦していた仲から少し落ち着き無言の圧力で「書いてください♡」と言っちゃう仲になりましたがこれからもよろしくお願いします、そしてよい1年を!!
こうさんお誕生日おめでとうございます!!銃撃戦していた仲から少し落ち着き無言の圧力で「書いてください♡」と言っちゃう仲になりましたがこれからもよろしくお願いします、そしてよい1年を!!
「匠は俺の事が大好きで仕方がないだろ」
撻器の言葉に、匠はちらりと視線を向けた。
しかしその視線は明らかに冷たく、そして呆れが混じっている。
「どうしてそうなる。そしてどうやって私の部屋に入って来た」
「言わなくたって俺くらいの観察眼があれば分かる。と言うよりも、俺が匠の事が好きだから分かる。それと合鍵作った」
「自己中心的な考え方だな」
笑顔でキーホルダーのついた鍵を揺らしている撻器に、本当にお前らしい、と匠は途中まで読んでいた報告書へと視線を戻す。
さてどこまで読んでいたかなと文字を追っていると、撻器がまた声をかけてきた。
「自己中心かどうかはお前がよく分かっているんだろう?自分の気持ちに素直になってみろ」
「私はいつだって素直だ」
「ぐはぁ!!それは卵に対しては、だろ」
「……文句あるのか?」
「いいや、お前らしくて好きだ……が!!たまには俺にも素直になってくれないのか!?」
そのうち卵に嫉妬してしまう!!と騒ぐ撻器に匠はため息を吐いて向き直る。
どうせこのままでは集中して文字を追えるわけがない。
「好きだとでも言えばいいのか?」
「ん?」
「そう言われたいから撻器は先程から騒いでいるのか?」
そう言ってみれば明らかに不機嫌になっていくのが分かる。
後々が面倒だが、拗ねさせて出て行かせるのが一番楽なのを匠は知っている。
「……まるで俺だけが好きでから回っているみたいで嫌じゃないか」
明らかに沈んだ声で撻器が言う。
「匠が言葉に出さないことは知っている。だが俺だってたまには好きとか愛しているとか、そう言った分かる愛情表現が欲しいんだ」
「……」
「それに、こうして俺が言ったから、じゃなくて自発的に言ってもらう方が嬉しいが……もういい、俺は寝る」
いつもは威風堂々としている男が肩を落とし扉へと向かうその姿、もしも賭郎の奴等に見せたら面白い事になりそうだな、と匠は思った。
そして静かに撻器の元へ歩き、腕を掴んだ。
「何だ、俺は怒っ……」
苛立たしげに言いかけたその口をふさぐ。
ついでに舌を絡ませてやれば強張った体から力が抜けていくのが分かった。
「……匠」
「何だ、私に言わせたい割には根性がないな」
「だーかーら!!俺は匠に自主的に言わせたいのであって……」
「言わせたいのなら、言わせられるようにする努力をしてみろ」
ベッドへと放るように腕を振れば、もつれながらも倒れ込んだ。
驚いた顔の後、撻器は嬉しそうに笑う。
「それもそうだな。明日は休みだ、とことん付き合ってもらうぞ」
喜ぶのなら少し位いいだろう、と床に散らばった報告書をちらりと横目で見て、撻器へと視線を戻す。
「楽しみにしているぞハニー」
まるで吐き気が出るような甘ったるく、それでも素直な言葉をこぼした。
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