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柚の樹と螢

柚の樹と螢

pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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鍾トウの日らしいので第2弾です。
また学パロです、歴史ゲームに関しては現パロで書こうかと
《めんどくせ相談》の続きで、今度はきちんと絡ませようと思いました←





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「鄧艾殿!!」

背後から聞こえてきた声に、鄧艾は振り返った。
そこには珍しく息を切らしている鍾会の姿がある。

「鍾会殿、どうしました?」
「話があります、来てください」
「あ、少し待っていてください。これを部室に運ばなければいけないので」
「……部室?あなた確か部活入っていないですよね?」
「彼女が1人で運んでいるのを見たので。マネージャーと言ってもこんなに大荷物を運ぶのは大変だと思い手伝っているのですよ」

確かに女子が持つのには量が多い。
しかし、鍾会にとって【部室に運ぶ】というキーワードが何かに触れたようだ。

「なら私が彼女の分を持ちます!!!!」
「え?」
「これを部室に入れればいいんですよね!?」
「え?あ、は、はい!!」
「どの部室ですか!?」
「や、野球部です!!」

鬼気迫る鍾会に女子は怯えながら頷く。
そしてひったくるように荷物を奪うと「早く行きますよ!!」と大股で歩き出す。
鄧艾はなぜか申し訳ない気持ちになり一言女子に謝ると、鍾会の後を追った。


「急にどうしたんですか?」
「別に」
「不機嫌そうですが……具合が悪いんですか?」
「誰のせいで……!!」
「え?」
「……いえ、自分の感情の抑止について人に当たるべきではありませんでしたね」

急に冷静さを取り戻した紹介を何か少し怖いと思いつつ、鄧艾は隣を歩く。

「時に鄧艾殿」
「何ですか?」
「その……あなたは、その……す、好きな人はいるんですか?」
「好きな人……ですか?」
「ええ。あ、勘違いしないでくださいよ?その人を知ったところで社会的抹殺しようなんて考えていませんから」
「何それ怖い」

思わず言葉に出してしまう。

「で、どうなんですか!?いるんですか!?いないんですか!?」
「その……友人として好きな方はたくさんいますが」
「ライクには興味ねぇんだよラブな人はいるかどうか聞いているんですよ!!!!」

鄧艾の両腕をしっかりと掴んで鍾会が揺さぶる。
地味に掴む力が強くて痛い。

「鍾会殿落ち着いてください!?」

これは絶対に何か病気だ!!と鄧艾は鍾会の様子を見て思う。
下手に刺激すると危険だ、どうやって落ち着かせてようかと冷静に考えるが、目の前の鍾会が怖い。

「ど、どうしてそのような事を……?」

とりあえず理由を聞いて、その答えによって何か解決方法を見出そうと試みる。
すると急に紹介の動きが止まった。

「……それは……その……」
「はい」
「………………察しろこの筋肉ダルマ!!」

そう言って来た道を走り去っていく鍾会。
鄧艾は少しポカンとしたが、すぐに追いかけた。


「……何で来たんですか。と言うより、何でここが分かったんですか?」

屋上へ続く非常階段の踊り場に、鍾会は体育座りで顔を伏せていた。

「いえ、普通に後ろ追いかけていたので」
「…………引きましたか?」
「え?」
「急に叫んだり揺さぶったり罵ったりして」
「まぁ驚きはしましたが、鍾会殿にも何か理由があるのですよね?」
「…………です」
「え?」
「あなたの事が!!好きなんですよ!!!!」

突然の告白に鄧艾は目を丸くさせる。

「何ですか返事したらどうです!?」
「え?あ、その……すいません突然の事で驚いてしまって」
「で?どうなんですか?」
「私も鍾会殿の事が好きですよ」
「!?」

鄧艾の言葉に鍾会は目を見開き、そのまま勢いよく立ち上がるとガッツポーズを決めた。

「じゃぁ、付きあ 「しかしビックリしました。邪見されているかと思いましたが、私の事を友として認めてくださっていたなんて」……え?」
「だから急に恋愛について聞いてきたのでしょう?冗談を言ってくださってまで聞いてくるとは思わず……。恋愛相談とはなかなか心許した友にしか話せませんからね。何かあった際には鍾会殿に相談させていただきます」
「…………んの筋肉ダルマがぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!」
「あ、鍾会殿!!その荷物部室に運ばないと!!」

鍾会の想いが届くのは、もう少し先なのか、もっと先なのか、それは2人にしか分からない話。
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撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
妄想をいただけると勝手に書いていることもあります

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