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柚の樹と螢

柚の樹と螢

pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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夫婦の日なのですが、撻器さんと長が同棲しているだけの話です
今日はお休みな撻器さんと仕事中な長の話で、メールしているだけの話でもあります

夫婦ネタにこだわらず、自分が夫婦だと思っている2人をただひたすら書きたかっただけです←
長の名前が本名表記なので注意

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『今日も遅くなるから夕飯はいらない。先に寝ていてくれ』

絵文字も顔文字も使われていない、シンプルなメールに撻器は少し眺めて、小さく溜息を吐いた。

『分かった。 それにしても、俺限定で絵文字を使ったり顔文字を使ったりしてくれないのか?寂しいぞ~』

と、作成したメール文を削除する。
そんな事を送れば「ならもうメールを送らない」と返事が返ってくる様子が目に浮かぶ。
匠のメールはいつも何の飾りもないシンプルなものだった。


『分かった。いつもお疲れ様√(レ`∀´)』
『お前もな』
『あ、今度の休み何時だ? 買い物に行きたいんだが√(レ人´∀`)オネガイ』
『今週は無理だ。来週の撻器の都合がいい時に空けるようにはする。何が欲しいんだ?』
『歯磨き粉とかトイレットペーパーとか、消耗品がそろそろ無くなりそうなんだ。他にもお茶とかしたいしな√(レ`∀´)つ旦』
『分かった。仕事に戻る』
 
『頑張れよ~√(レ`∀´)ノシ』

仕事に戻る、と書かれたらその後は全く連絡が取れなくなるので、テーブルの上にスマホを置く。
そして買い物に行く際に何か忘れていないかを確認するのと普段ゆっくりできない掃除をやる為に、撻器はソファから立ち上がった。

リストアップしたメモを確認して、忘れないように財布の中に入れておくと、ソファに寝転がる。
やはりというか、多忙だが自己管理ができる2人だ、掃除はすぐに終わってしまった。
時計を見ればもう日付はとっくに越えていた。
ダメもとで電話してみたが、繋がらない。

「直接声が聴きたいんだぞぉ……匠」
「家に帰れば嫌って程聞けるだろう」
「!?」

驚きのあまり、寝そべっていたソファから転げ落ちる。
上半身だけ起き上がらせて声の方向を見やれば、呆れた顔をしている匠が立っていた。

「え?た、匠!?いつの間に帰ってきていたんだ!?」
「鷹さんが気を利かせてくれて現場から送ってきてもらったんだ。それに、ただいまって言っても返事しなかったのは撻器だ」
「そ、そうか……タイミングが良すぎてびっくりした」
「それにしても驚きすぎだろ。それと、先に寝ていてくれと言ったのに、何で起きていたんだ?」
「ん?そりゃぁ仕事で疲れて帰ってきた旦那を迎えてやるのは当たり前じゃないか」

冗談めかして言ってみると、匠は片手で顔を覆うと、そのまま固まった。
声をかけてみるが、返事が無い。
呆れているのかと思ったが、よく見れば耳が少しだけ赤い気がする。

「匠……もしかして照れ 「うるさい黙れ風呂に入ってくる」

早口で言うとそのまま寝室へと向かった。
撻器はそれを見送り、くっくと笑みがこぼれる。

「……たくみー!!俺も一緒に風呂に入る!!」

本当にからかい甲斐があっていつも素っ気なくて、でも愛しい奴だ、と撻器は未だ顔が赤いであろう匠のいる寝室へと飛び込んだ。
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プロフィール
HN:
柚樹 螢
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性別:
女性
自己紹介:
撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
妄想をいただけると勝手に書いていることもあります

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