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柚の樹と螢

柚の樹と螢

pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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「「お互いに」」
貘ハル前提貘梶前提創梶ってのを耳にした際に「何その凄いCP」っていうのが率直な感想でして、面白そうだったので書いてみようと思ったのが今回の犯行のきっかけです
人様の妄想を見ていると時折自分も書きたいなぁ、ってなるので勝手ながら書かせていただいている部分があります、すみません


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最初に会った時に互いが持った感情は、嫌悪感だった。


指定された喫茶店に入り、奥に案内されるとその人物は静かにコーヒーを飲んでいた。
失礼します、と一言断りを入れてから座ると、新聞を眺めていた目は梶へと移った。

「君が、梶隆臣?」
「えぇ。あなたがハルさん……ですよね?」
「……僕をその名で呼ぶな。ハルと呼んでいいのは、貘さんだけだ」

普段は鉄面皮と言ってもいい位表情を出さない創一が、不愉快さを出している。
お屋形様としての威圧感があるが、梶はそれに負けることなく睨みつける。
どこにでもいる平凡な青年のはずが、その目は臆することなく創一を見据えていた。

「そう言っていますが、あなたは貘さんの傍から離れたじゃないですか。そんな言葉を使わないでください」
「君だって貘さんの事を表面上しか知らない、都合のいい男じゃないか。君こそ傍にいるなんて優越感に浸らないでくれる?」

口調が荒れる事はないが、その言葉には確かに怒気が含まれている。
梶も同じようにコーヒーを頼むと、また2人は睨み合った。

「優越感には浸っていませんよ。僕は貘さんを尊敬しています。尊敬しているから、彼のようになりたいと努力しています。勝手な事を言わないでください」
「それは君に言える事だ。離れてしまったのは事実だけど僕にとっても貘さんにとっても、互いの存在はかけがえのない存在なのには変わりない」
「あなたから先に言ったんじゃないんですか。」
「僕は勝手な事は言っていない。事実を言っただけだよ」

2人の間の空気が張りつめる。
何も知らないウェイトレスは2人の空気に驚き、コーヒーを置くとすぐに離れて行った。

「どんなに考えでも、貘さんが君を選んだ理由が分からない」
「あんたなんかに理解されなくていい…今更貘さんの隣に立とうとしないでください」
「……どれだけ話し合ったとしても、君と分かり合えない事は分かったよ。でも、まだ付き合ってもらうよ」
「もう話し合う必要もないのに何をするつもりですか?」

その言葉に梶は怪訝そうな顔を浮かべる。
創一は今まであった不愉快そうな顔を消し、いつもの無表情に戻る。

「分かり合えないけど、君がどんな人間か理解することはできる」
「どういう意味……ですか?」
「君は黙って僕について行けばいい」
「……分かりました」



「……で、何でこんなことになっているんですか?」

組み敷かれている梶は創一を睨む。
創一は涼しい顔で梶を押さえつけると、片手で器用にボタンを外し始めた。

「君だって貘さんに抱かれたんでしょ?体の相性についてどう違うのか見せてよ」
「な……っ!?ふざけるな!!」

抵抗したところで力の差が歴然としており、ほんのわずかな時間稼ぎにしかならない。

「何だ、自信無いの?」
「自信の問題じゃなくて、あんたなんかに抱かれたくないし抱きたくない」
「でも貘さんは僕達の事を抱いたんだよ?そして僕が先。なら君は僕の代わりとして抱かれているのか、それとも君として抱かれているのか、興味ない?」
「……でも、だからと言ってあんたが抱けば分かるって問題じゃないでしょう?」
「自分がしてもらって気持ちよかったことを君にするだけだ。それである程度分かる」

ボタンをはずし、上半身をはだけさせると指を滑らせる。

「それとも、僕の代用品だって自覚させられるのが怖いのかな梶隆臣?」
「……本当に胸糞悪いよあんた。いいよ、もうあんたが必要ないってことを証明してやるよ」

互いに体をむさぼりあいながら、冷静に考える。

(何で今隣にいるのは自分じゃないんだろう)
(何で貘さんはこの人に心開いたんだろう)

生産性もなければ意味もない行動だと知っていても、貘が自分以外を求めた理由を知りたかった。
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撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
妄想をいただけると勝手に書いていることもあります

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