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柚の樹と螢

柚の樹と螢

pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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本当は佐藤さんの日に間に合わせたかったのですがすみません!!
目蒲さんが賭郎に入って少し経った頃くらいを妄想した目蒲小説です。
色んなキャラが出てきてしまい、目蒲さんがメインなはずなのに内容がゴチャゴチャしています、すみません
それでもよろしかったらどうぞ

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何でもできた
何をやらされても、完璧にこなせた
計算外の事なんて何一つ起きない、全て私の手中だった

それなのに
この組織とは、なぜもこう面倒なのか


「メカァ!!飯食いにいかんか?」

そう言って馴れ馴れしく肩を組んできたのは、同期で入社した門倉雄大という男だ。
どうも少し前まではどこかの街を支配していたらしいが、そんな事は私にだって簡単にできる。
まぁ一風前の不良のような風貌だが、頭のキレやその力を考えれば賭郎立会人としては優秀なのだろう、私よりは劣っているだろうが。

「……門倉立会人、馴れ馴れしく肩を組まないでください。そしてそのあだ名もやめてください」
「なんじゃ、同期なんだからそんな堅っ苦しくする必要ないじゃろ」
「同期だろうと何だろうと、礼儀は必要ですよ」

まぁあなたみたいな不良には分かりませんか、と付け加えてやろうと思ったが止めた。
これ以上絡まれるのは面倒だ。



「相変わらず辛気臭ぇ面してるな、お前」
「……いきなりなんですか、能輪立会人」

今度は能輪巳虎に出会ってしまった。
こいつもこいつで面倒な男だ、祖父である能輪美年立会人の事になるとずっとしゃべり続ける、ジジコン野郎だ。
そして自身は傲慢そのもので、なぜこのような性格に育て上げたのか不思議で仕方がない。

「たまたま視界に入ったからだよ。つーか、もっと明るくならねぇの?」
「明るくする必要がありますか?私が明るくなったところで何かいい事があるのですか?」
「お前が明るくなる……うわっ、気持ち悪っ」

自分から言っておいて何だこの野郎。

「そう思うならわざわざ言わないでくれませんかー?」
「あ?思ったことを言って何が悪いんだよ?」

誰かこの傲慢野郎の性格を矯正すべきだ。



「あぁ、目蒲立会人。捜しましたよ」
「……何で今日はこうも話しかけられることが多いんですか……」
「?」

こいつは見た目が不気味だが職務は全うする変態立会人、弥鱈悠助だ。
私と同じで他の立会人達と馴れ合っている所を見た事はない。
ただ、何やらたまに興奮して見ているのを見かけたことがあるから油断できない変人だ。

「で、私に何か用でも?」
「夜行立会人があなたの事を捜していたので」
「あのくそジジ……夜行立会人が?」
「何でも緊急の用事があると言っていましたね」

あの変眉じじいが私に緊急の用事?
何か立会についての連絡か?

「で、夜行立会人はどこに?」
「多分休憩所にでもいるんじゃないんですかね」
「そうですか」

休憩所に向かおうとしたら、弥鱈の奴もついてきた。

「あなたも休憩所に来るんですか?」
「えぇ、少し見たいものがあるので」
「?」

まぁどうでもいい、とりあえず行ってみよう。



「あぁ、目蒲くん。お待ちしていましたよ」

そう言って私に笑いかけてきたのが、変眉じじいこと夜行妃古壱だ。
確かな実力者ではあるが、その振る舞うコーヒーはくそ不味い。
よくもあんな不味いコーヒーを淹れらるのかが不思議なくらい、くそ不味い。

「それで、私に用とは?」
「実はですね……」

そう言って夜行が取り出したのは紙袋。
嫌な予感しかしない。

「実は新しい豆を買ったのでぜひ試飲していただきたくて」
「……結構です!!」
「まぁまぁそう言わずに」

そう言って力強く肩を掴まれた。
くそっ、弥鱈、弥鱈はどこだ!?あれ?何でいないんだ!?

「そ、そもそもコーヒーミルが無いじゃないですか!!淹れる道具も!!」
「ふふふ……問題ありません。用意してありますよ」

テーブルの上に揃えられているセットに、私は目の前が真っ暗になる気がした。
あぁ、何かまた私の中で壊れてしまうのか……

「ささっ、どうぞどうぞ」

差し出された、何か紫色の煙が見えてくるようなコーヒー。
覚悟を決めて飲む直前に、視界の隅で笑ってみている弥鱈の姿が見えた。
夜行の奴は必ず後で殺すが、あいつも後で殺す。



本当にこの組織は奇人変人だらけの面倒な組織だ
しかしそんな組織でも居心地をほんの少しでも良く感じるのは、まぁ面倒だが自分と同程度の人間がいるお陰なのかもしれない
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撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
妄想をいただけると勝手に書いていることもあります

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