柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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ツイッターにて桐崎さんがやった花言葉の診断メーカーの結果がすっごく萌えたので許可いただいて書かせていただきました。ちなみにはるか昔に書いた撻器さんとの義兄弟設定な同居パロの続編のようなものです。
ただしその花に関しての知識が皆無なので間違った事を書いている危険性があります、ご容赦を
ただしその花に関しての知識が皆無なので間違った事を書いている危険性があります、ご容赦を
あれから私は切間家に住ませてもらっている。
住ませてもらっている、なんて言ったら義兄と創一君に怒られてしまいそうだが、余所者である私を受け入れてくれたのだからこの表現が正しいはずだ。
家賃を入れようとしたら断られ、それでも何かしらやらせてほしいと頼めば
「強情な奴だなぁ……。なら、創一の宿題を見てくれないか?」
「たくみお兄さん、よろしくおねがいします」
そもそも宿題を見てくれと言われても、創一君は理解力があるので私が教える事は殆どなく、どちらかと言えば遊び相手になった。
それだけでは申し訳ないので家事をやろうとしても、屋敷内には使用人がいるので私が出る幕が無く、役に立てる事がないのに家に住まわせてもらっているのは肩身が狭い。
何か私にできる事はないのだろうか。
「何を植えているんですか?」
よく手入れされている庭の一角で、義兄と創一君が何かを植えているようだ。
花軸が枝分かれして小さな花をつける、円錐花序と言われる花序をつける木のようだ。
筒状になっている赤い花が特徴的なその花は初めて見た。
「ヒギリ。知っているか?」
「ヒギリ……初めて聞きました」
「父さんがうえるって買ってきたんだ」
「何かあった時は記念樹を植える事にしているんだ。こっちのは創一が産まれた時で、そっちのは女房と結婚した時に植えた木だ」
よく手入れされた木が並んで植えられている。根元の方には日付と何の記念で植えたのかが書かれているプレートがささっていた。
「それで、今回は?」
「今回は?って……そりゃぁもちろん匠が家に住むからその記念だよ。入手するのに少し時間がかかってしまったから当日にはならなかったのが残念だ……」
「たくみお兄さんにピッタリの木なんだって!!嬉しい?」
「嬉しいですけど……どうしてこの木を選んだのですか?」
珍しい花に魅かれたのか、それとも何か意味があるのか。
その樹肌を触りながら義兄が説明してくれる。
「この木は面白い名前があるんだ。ギリシャ語の運命と樹木の単語を合わせてClerodendrumとも言われているんだ。スリランカではこれと同属の2種を【幸運の木】と【不運の木】と呼んでいたららしい」
「へぇ……」
「そしてこのヒギリの花言葉は何だと思う?」
「……分かりません。でもいい意味だとは思います」
「あたりまえだよ!!へんな花言葉だったらぼくが父さんをおこっているよ」
「ぐはっ、そりゃそうだ。匠が家に来た記念に植えたのだから嫌な意味な訳がないだろ」
「それで……花言葉は何ですか?」
義兄が私の両肩に手を置いた。
その目はとても優しくて、胸にじんわりと温かいものが広がるような、そんな気がした。
「幸せになりなさい」
「それが……花言葉ですか?」
「あぁ。これからは幸せになるんだ。今まで苦労していた分、これからは幸せになりなさい。この花言葉を匠に贈りたくて、この木を選んだ」
「……」
幸せになりなさい。
その言葉を私が貰っていいのか
私が、幸せになってもいいのか
「だいじょうぶだよたくみ兄さん、ぼくが幸せにしてあげるから!!」
「ぐはぁ!!創一に先を越されたか!!」
「心配するな、俺達が必ず幸せにしてやるから」
「……でもそれって迷惑じゃ……」
「匠が幸せになれば俺達も嬉しいし、女房だって嬉しいんだ。迷惑なんてないよ」
「そうだよ!!たくみお兄さんといっぱい楽しい思い出作りたいもん!!」
2人は笑顔を私に向けてくれる、幸せにしてくれると言ってくれる。
なら
「……ありがとうございます」
私も笑おう、そして幸せになろう
やっと私にしかできない事が見つかったようだ。
住ませてもらっている、なんて言ったら義兄と創一君に怒られてしまいそうだが、余所者である私を受け入れてくれたのだからこの表現が正しいはずだ。
家賃を入れようとしたら断られ、それでも何かしらやらせてほしいと頼めば
「強情な奴だなぁ……。なら、創一の宿題を見てくれないか?」
「たくみお兄さん、よろしくおねがいします」
そもそも宿題を見てくれと言われても、創一君は理解力があるので私が教える事は殆どなく、どちらかと言えば遊び相手になった。
それだけでは申し訳ないので家事をやろうとしても、屋敷内には使用人がいるので私が出る幕が無く、役に立てる事がないのに家に住まわせてもらっているのは肩身が狭い。
何か私にできる事はないのだろうか。
「何を植えているんですか?」
よく手入れされている庭の一角で、義兄と創一君が何かを植えているようだ。
花軸が枝分かれして小さな花をつける、円錐花序と言われる花序をつける木のようだ。
筒状になっている赤い花が特徴的なその花は初めて見た。
「ヒギリ。知っているか?」
「ヒギリ……初めて聞きました」
「父さんがうえるって買ってきたんだ」
「何かあった時は記念樹を植える事にしているんだ。こっちのは創一が産まれた時で、そっちのは女房と結婚した時に植えた木だ」
よく手入れされた木が並んで植えられている。根元の方には日付と何の記念で植えたのかが書かれているプレートがささっていた。
「それで、今回は?」
「今回は?って……そりゃぁもちろん匠が家に住むからその記念だよ。入手するのに少し時間がかかってしまったから当日にはならなかったのが残念だ……」
「たくみお兄さんにピッタリの木なんだって!!嬉しい?」
「嬉しいですけど……どうしてこの木を選んだのですか?」
珍しい花に魅かれたのか、それとも何か意味があるのか。
その樹肌を触りながら義兄が説明してくれる。
「この木は面白い名前があるんだ。ギリシャ語の運命と樹木の単語を合わせてClerodendrumとも言われているんだ。スリランカではこれと同属の2種を【幸運の木】と【不運の木】と呼んでいたららしい」
「へぇ……」
「そしてこのヒギリの花言葉は何だと思う?」
「……分かりません。でもいい意味だとは思います」
「あたりまえだよ!!へんな花言葉だったらぼくが父さんをおこっているよ」
「ぐはっ、そりゃそうだ。匠が家に来た記念に植えたのだから嫌な意味な訳がないだろ」
「それで……花言葉は何ですか?」
義兄が私の両肩に手を置いた。
その目はとても優しくて、胸にじんわりと温かいものが広がるような、そんな気がした。
「幸せになりなさい」
「それが……花言葉ですか?」
「あぁ。これからは幸せになるんだ。今まで苦労していた分、これからは幸せになりなさい。この花言葉を匠に贈りたくて、この木を選んだ」
「……」
幸せになりなさい。
その言葉を私が貰っていいのか
私が、幸せになってもいいのか
「だいじょうぶだよたくみ兄さん、ぼくが幸せにしてあげるから!!」
「ぐはぁ!!創一に先を越されたか!!」
「心配するな、俺達が必ず幸せにしてやるから」
「……でもそれって迷惑じゃ……」
「匠が幸せになれば俺達も嬉しいし、女房だって嬉しいんだ。迷惑なんてないよ」
「そうだよ!!たくみお兄さんといっぱい楽しい思い出作りたいもん!!」
2人は笑顔を私に向けてくれる、幸せにしてくれると言ってくれる。
なら
「……ありがとうございます」
私も笑おう、そして幸せになろう
やっと私にしかできない事が見つかったようだ。
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