柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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ぽんちゃんと約束していた診断メーカーの長を応援の意味も込めて書きました!!
そしてなぜか暗い感じのパロディになってしまいました。何でこうなったし
そしてそして、何かプロローグっぽい感じの作品になったけど続きは全然考えていないから期待しない方がいいです。
ぽんちゃんよ、期待しているようなものじゃなくてごめんね!!でもこれが私の全力だ!!←
そしてなぜか暗い感じのパロディになってしまいました。何でこうなったし
そしてそして、何かプロローグっぽい感じの作品になったけど続きは全然考えていないから期待しない方がいいです。
ぽんちゃんよ、期待しているようなものじゃなくてごめんね!!でもこれが私の全力だ!!←
人を買った。
買った、と言うよりは連れ帰ろうとした際にギャーギャーうるさい男に金を叩きつけて連れてきたと言う方が正しいだろうか。
「これでお前は自由だ」
撻器が笑顔で男に話しかけた。
「……」
伏し目がちな目が撻器を見上げた。
その目には戸惑いがある。
「名前はあるのか?」
「……匠」
「匠か。うん、いい名前だな」
「……なんで、私を買った?」
その言葉を聞いて撻器は顔をしかめた。
「まぁ、確かに最終的には金を叩きつけてお前を連れてきたが……買ったなんて言うな。俺はお前が気に入ったから連れて帰ろうとしただけだ」
「どうして気に入ったんだ?」
「ん?……ん~……こう、ビビッ、と来た」
「……」
「何だその疑うような目は!!正直に答えてやったと言うのに!!」
「お前も、物珍しいから私を買ったのか?」
この顔が、と自身の左頬へと手を添える。
そこには、獣のような体毛が生えていた。
撻器が匠を見つけたのは、とある見世物小屋だった。
立会をする為にそこへ行き、そして勝負が終わった後に気まぐれで中を見てみる事にした。
そこの中の1人に、匠がいた。
獣と人間の子供、と紹介はされていたが、本人いわく普通の親だったらしい。
ただ自分の見目が奇異な事と、貧しい暮らしでの飢えをしのぐ為に売られた、とも言った。
「そうだったのか……両親を恨んでいるのか?」
「死なない為には時として非常な判断をしなければいけない。だから、別に恨んでいない」
「そうか。まぁ、これからは俺が親みたいなものだと思え」
「……」
「何だその目は!?これでも一児の父親だぞ!?」
「父親が人を買ってきた、なんて知ったら子供はどう思うんだろうな?」
「だーかーら!!あいつを黙らせるためにはしかたがなかったんだ!!それに、俺の息子である創一なら大丈夫だ、理解してくれる」
「……それならいい」
そう呟くと、また目を伏せて黙り込んだ。
やはり心を開くまでには時間がかかるかもなぁ、と考えながら時計を確認すると、思った以上に時間が経っていた。
「っと、まだ仕事が残っていたんだ。匠はここで待っていてくれ」
すぐに戻るからなー、と頭を撫でてから行こうとするが、袖を引っ張られる違和感が。
振り返ると、匠が撻器の袖を掴んでいた。
「どうした?」
「……」
「う~んと……掴まれていると仕事に行けないんだが」
「…………」
「匠?」
俯いたままの匠は、とても小さな声で
「1人にしないで」
と、呟いた。
撻器はその言葉に少し驚き、そして悲しそうに笑う。
「そうだよな、1人は嫌だよな。……大丈夫だ。1人にはさせないから」
だからそんなに怯えるな、と小さく震える体をしっかりと抱きしめた。
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