柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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心太さんにアイコンを描いていただいたのでお返しの南門南です。
アイコン描いてくださったお礼にお誕生日小説を書くって言ったが、すまんあれは嘘です←
学生時代の門倉さんが賭郎に行く前に、また南方君が会いに行ったって感じの話です。
2人の過去捏造しまくりなので注意。
アイコン描いてくださったお礼にお誕生日小説を書くって言ったが、すまんあれは嘘です←
学生時代の門倉さんが賭郎に行く前に、また南方君が会いに行ったって感じの話です。
2人の過去捏造しまくりなので注意。
「会いに来るなんて何の用だ?」
「挨拶だと思え。その顔をしばらく見なくなるからな」
「はっ、あん時に初めて顔合わせただけなのに淋しいのか?」
馬鹿にしたかのように門倉は笑う。
まだ顔の腫れが引いていない南方は何も言わず、じっと門倉を見つめていた。
「そんなに見つめる程のもんか?で、顔見て満足したか?」
「……お前はどこまで行くつもりだ?」
「は?」
「この街から出て行って、賭郎立会人になって、お前はどこまで行くつもりだと聞いているんだよ」
「そんなの決まっておる。勝ち続けるだけじゃ、死ぬまでな」
そんな事を聞く為に自分の所に来たのか、と門倉は呆れたように見やる。
「お前にとってこの街の支配は何だった?」
「必要な行為であり当然の行為。それとまぁ、この街が好きだったのかもな」
もう帰ってくることはないであろうこの街の景色を目を細めて眺める。
それは今までの記憶へ思いを馳せているのか、それとも忘れないよう記憶に刻みつけているのか。
「この街支配者はお前なんじゃから後は好きにせぇ」
「最終的に勝ったのはお前だろ」
「いんや、あの勝負はワシの負けで終わった。そしてその後ワレを殴り飛ばしただけじゃ」
「……そうだったな。はよ消えろ、そして二度と戻ってくんな」
「最初からそのつもりじゃ。お前はここで終わりになるのか更に上に来るのかどうかなんて知らんけど、また会った時はそれなりになっとれよ」
「アホ。次に会った時はお前を殴り飛ばして勝っとるわ」
「そうなるとええのぉ。まぁ」
また会えるのは楽しみに思っていてやるよ。
門倉に言われた言葉に、ようやく南方は笑った。
「……終わったんだな」
門倉が街から消え、完全に南方の支配下になったが今まであったはずの充実したものは無くなった。
血肉飛び散る激突の日に出会い、そして彼はあっさりと消えた。
きっと自分は自分と同じ支配者がいた事に喜びを覚えていたのだろう、きっと自分と同じ者に会える日を楽しみにしていたのだろう。
「こうも簡単に終わってしまったのは淋しいな」
さよなら門倉 また会う日まで
終わってしまったこの街をどうしてやろうかと、南方は思考にふけりながら目を閉じた。
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