柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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苦しい 苦しい くるしい くるシい
イヤダ、死ニタクナイ
コんな、こんナ結果なら最初カら……
「あ、起きた?」
……え?
「医学の力ってのは凄いね。本来だったら死んでたはずだよ、君」
目蒲は自分の顔を覗き込んでいる創一を見て、目を見開いた。
「何日も寝ていたから、もう起きないのかと思ったよ。あ、あれから1週間は経っているかな?」
心配したんだよ、と無表情で言う創一に目蒲は混乱する。
自分は粛清されたはずだ。
夜行との號奪戦に負け、佐田国と共に首を吊ったはずだ。
もし自分がこうして生きているのなら、佐田国も……
「あぁ、佐田国の方は死んだよ」
何事もないかのように言った創一の言葉に、疑問が生まれる。
「何で……私……?」
何故自分は生かされているのか?
ダメージが大きかったのか、上手く言葉が発せられない。
「あぁ、僕の気まぐれ?」
「気ま……ぐれ゛……?」
「うん。気まぐれ。別に君に生きていてほしいって思って……あ、思っていたか」
そう言って目蒲の上にまたがると、その首に残っている索状痕をなぞる。
青紫色に変色したその痕をなぞられると、あの時の感覚が甦る。
「どうだった?首が締まっていく感覚は?苦痛はどのくらい?ねぇ、教えて?」
「あ……あ゛ぁ……っ」
「どうしたの?あんなに楽しそうに説明していた事でしょ?自分が体感してどうだったのか、教えてくれないの?」
なぞっていた指は、今度は絞めるかのように首を包む。
「い、やだ……嫌だ嫌だ……」
「何で泣いているの?ほら、僕に教えてよ」
ゆっくりと力を加えていけば、目蒲の呼吸が乱れ、その顔は恐怖に包まれている。
醜い顔だね、と呟くと、手を離して目蒲の上から降りた。
「まぁ、自業自得ってやつだよね~。僕を裏切って佐田国なんかに忠誠誓おうとなんてするから、こうなったんだよ?あんなテロリストに惚れこむなんて、妬けちゃうね」
そう言った創一の顔は楽しそうに口角をあげているが、目は笑っていない。
「でも彼が死んで、それに僕を裏切るっていうのがどういう事か分かったでしょ?」
「は……い」
「この痕は僕に対しての懺悔と忠誠の証。消えるかどうかわからないけど、消えたらまたつけてあげるよ」
またやっても問題ないでしょ?と聞いてきた創一に、目蒲は怯えた表情で見る事しかできない。
「君は僕のものだからね?鬼郎君」
こんな分かりやすい所有印も悪くないね、と創一は笑った。
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