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柚の樹と螢

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pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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一応貘マル
また貘マルを書くことはあるのだろうか……


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「……俺はとてつもなく罪深い事をする」
「いや、まぁそうですけど……でも撥ねられたフリ、ですよね?実際に轢くわけじゃないですよ?」

とある高級ホテルの一室で、貘は項垂れるようにソファに座っていた。
梶はそんな貘の背中を鏡越しで見ながら施されたメイクの出来を確認する。
万が一でも【梶隆臣】と気づかれたくない。

「だって梶ちゃん!!撥ねられたフリだったとしても、マルコを吹っ飛ばすなんて……ケガしちゃうじゃん!!」
「ケガしちゃうじゃんって……それ以上にひどい事をマルコに頼んでいるじゃないですか!!伽羅さんの件とかラビリンスの事とか」
「伽羅さんの事ならあの人意外と優しいから大丈夫だと思っていたし、ラビリンスは門倉立会人のせいでああなったわけだし。俺は悪くない」
「思い切った責任転嫁だなおい!!」

思わずツッコミを入れるが貘には通用しない。
そもそも通用するような人なら今頃こんなノンビリとしていられない。

「梶、貘兄ちゃん怒っちゃだめ!!」
「え!?」
「貘兄ちゃんションボリしてる、もう怒っちゃだめ!!」

内容を把握していないが、項垂れている貘とツッコミを入れる為大声を出した梶を見比べた結果、マルコの中では梶が貘を叱っているように見えたのだろう。

「いや、マー君梶ちゃんは悪くないよ。悪いのはマー君を傷つけようとしている俺なわけだし」
「?マルコ、傷つくの平気、貘兄ちゃんと梶守る!!」
「マー君……!!聞いた梶ちゃん!?マー君俺達守ってくれるって!!」
「……僕達には武力全くないので本当に助かりますけど、何だろうこの罪悪感……」

守るため、と言う事は率先して傷つくことが多い。
それを考えるとどうしようもない罪悪感が心を占めるが、これもこの先の為であり、自分達を守ってくれるマルコの為にも自分達が失敗するわけにはいかない、と考えを切り替える。

「せめて伽羅さんがいれば伽羅さんを撥ねられ役にしていたのに……」
「いや、伽羅さんなら素手で車止められそうなイメージしかないんですけど」

それかフロントガラス蹴破って運転手を始末するところ……と、思わず想像して背筋が凍った。
マルコにも言えることかもしれないが、マルコは伽羅と違ってロデムに切り替わらない限り整った顔立ちである。
これなら多少体格が良くても「え?何でこんな人が轢かれるの?」とは思われないだろう。

「マー君が頑張ってくれたらご褒美に美味しいもの食べさせてあげるね~」
「!!マルコ頑張る!!美味しいもの、貘兄ちゃんと梶も一緒!!」
「……」
「ど、どうしました貘さん?急に俯くなんて」
「やはりマルコは天使……!!廃ビルにいたのは悪魔じゃない、天使だったんだ!!」
「あう?」
「……どうしようもないなこの人」

そんな感じで、ひき逃げ事件の捏造、そして暴露番組へと続くのであった……。



「貘兄ちゃん!!これ美味しかった!!」
「そーかそーか。じゃぁ今度俺とマー君で美味しいものまた食べに行こうね」
「?梶は?」
「梶ちゃんはお留守番で」
「せめて本人がいないところで言ってくれませんか?」
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撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
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