柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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押し倒したと同時に、撻器のこめかみに衝撃が走った。
その直後には熱と痛みが走り、目の前が暗くなったがすぐに意識を取り戻す。
が、押し倒したはずの長はすでに撻器から離れ、臨戦態勢を取っている。
どうやら抵抗する気らしい。
「……今のは少し効いたぞ、長」
「人を組み敷こうとするからだバカ。強姦とはいい趣味ではないな」
「ぐはぁ、人の事が言えるのか?お前だってそうじゃないか」
うかつに動けば長の間合いに入るのは目に見えている。
しかし、この膠着状態を解くには多少の手負いも覚悟しなければいけない。
セックスをしようとするたびにどうしてこんな傷を負う羽目になるんだか、と撻器は苦笑する。
「今日は俺がしたい気分なんだ。大人しく抱かれろ」
「これ以上無駄に体力を使うつもりはない」
「そう……か!!」
最初に動いたのは、撻器だった。
そばにあった枕を投げると、一気に間合いを詰める。
すぐに枕はどこかへ飛んで行ったが、一瞬の油断を作るのには十分だったらしく、そのまま胸ぐらをつかむと、強引にベッドへ押し倒した。
良質なベッドのスプリングがきしむが、2人が気にすることはしない。
胸ぐらをつかんだ手を一旦放し、長の両手を片手で拘束し、空いた手で器用にベルトを外しにかかる。
「寝ているだけでいい。あとは勝手にやっている」
「冗談も大概に……しろ!!」
手を振りほどくと両足を撻器の体に絡め、そのまま体をひねらせた。
抵抗はあったものの、そのまま回転したことにより立場が逆転した撻器は上体を起こそうとする。
が、すぐに両手を掴まれ、膝蹴りが腹をとらえる。
そして長の顔が目の前にあると思うと、そのまま乱暴に口づけられた。
「んぅ!!」
「大人しく口を開けろ」
逃がさんばかりにする口づけに酸素を欲しようとわずかに口を開いてしまう。
その一瞬の隙を逃さずぬるりと入った舌は、歯列をなぞり舌を擦り合わせる。
逃げようとしたところですぐにとらえられ、口の端からはどちらのものか分からない透明な糸が伝う。
もう限界だ、とくぐもった声を出した撻器の反応を見て、やっと解放された。
銀の糸が伝い、ぷつりと切れると長は鼻で笑った。
「相変わらず下手だな」
酸素を取り入れようと大きく息をしている撻器と対象に、長は息ひとつ乱れていない。
そのまま撻器の口の端に流れた唾液を舐めとり、妖艶に笑う。
「しかたがない。相手をしてやるよ……撻器」
普段滅多に呼ばない名前を呼ばれ、その気になってくれた長に対して
「しかたがない、今夜はお前に譲るよ。満足させてくれよ?」
と撻器は余裕そうに笑った。
おまけと言う名のピロートーク
「なぁ、長。もっと平和的にセックスできないか?痣ができたんだが……」
「私は嫌だと意思表示しただろ。前に私が抱かれた時はもっと痣だらけだった」
「それはお前が抵抗するからだろ」
「お前にも言えることだ」
「「……」」
「……あれだな、俺達が平和的にすることは一生ないかもな」
「そうだな」
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