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柚の樹と螢

柚の樹と螢

pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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黒猫さんとむるりさんのリクエストの伽羅貘
伽羅さんが微妙にヘタレ注意。
もしも賭郎を2人でエスケープして同棲していたらもう結婚していたんじゃないのかと妄想が飛んだのを文章にしたらどうしてこうなった←


拍手[1回]







「逃げるんだったら手伝ってやってもいい。どうする?」

って誘われてから数年経った。

「嘘喰い、ベルトどこにしまった?」
「そこの引き出しの中だよ」
「ん」

今も一緒に暮らしています。
 



伽羅さんに誘われて一緒に逃げながら各地を転々として、その間には色んな事があった。
結構伽羅さんは俺のわがままを聞いてくれていた。

「おい、ここを離れるぞ。見つかったみたいだ」
「せっかく気に入ってたのにね~。仕方がないか」
「次はどこに行く?」
「そうだねぇ……海が見えるところがいいな」

いっぱい喧嘩もした

「もー!!伽羅さんのばか!!」
「勝手にしろ」

「……ねぇ、くだらないからもう止めない?」
「俺もいい加減そう思った」

でも、その回数だけ仲直りをした。

「誕生日だろ?やるよ」
「……」
「何だその顔」
「いや……覚えていてくれているとは思っていなかった」

お互いの誕生日にはプレゼントを渡した。

春は一緒にまどろんで

夏は海に行って泳いで

秋は紅葉を一緒に眺めて

冬は一緒に寄り添って

そんな年を何度も何度も巡って

喧嘩して

仲直りして

笑って

泣いて

怒って


また俺は、賭郎会員に戻った。




「……なぁ」
「ん?」
「もうすぐ10年近くになるな、お前と一緒にいて」
「そうだねぇ」
 
伽羅さんのわがままに振り回されて大変だったよ、それはお前の方だろ、って会話を少し続けて

「急にどうしたの?」
「お互いに、もう結婚してもおかしくない年になったな」
「……それを気にしているなんて、意外」

でも確かに結婚適齢期にはなっている。
伽羅さんの方が年上だからよけいにそうだろうなぁ、と思った。

「……逃げ続けていたから気にしなかったね。でももう致命傷だよ。この年で恋人の1人もいないなんて」
「なぁ……」

伽羅さんが真剣な顔になっている。
真剣な顔になるっていう事は、それだけ真面目な話だから俺も向き合う。

「この関係、そろそろ止めないか?」

目の前が真っ暗になる。
体の震えが止まらない。

何で?どうして?って言葉がこだまする。

「……それは、俺に出て行けと?」

まぁ、でもそうだろうねぇ。
俺のせいで伽羅さんも賭郎抜けて、命狙われているわけだろうし。
賭郎会員になった以上、伽羅さんの命は狙われやすいし恋人も作れないだろう。

だったら、俺は出て行った方が、

「違う、そう言うわけじゃない」
「じゃぁ、何?」
「つまり……」

真剣な顔で黙り込んでいる。
言おうかどうか悩んでいると言うか、言葉を選んでいると言うか。

「結婚するぞ」
「……は?」

何を言い出しているんだ伽羅さん
イメージ崩れる。

「あのさ……伽羅さん、自分が何言ったのか分かっている?」
「分かっているに決まってんだろ。戸籍上のものにはなれねぇが、別にそれはどうでもいいだろ」
「まぁ、俺も戸籍上なんてどうでもいいけど」

俺なんかでいいの?って聞けば

「お前だから言ってるんだよ」

って返ってきた。
ちくしょう、かっこよすぎて涙が出てきた。




「ねぇ、伽羅さん」
「何だ?」
「いつから、そう考えてくれていたの?」
「……最近だ」
「もしかして、一緒に出て行った日から、とか?」
「んなわけねぇだろ」

俺しか知らない、伽羅さんが嘘ついている時の癖がでて、俺って愛されているなぁと笑った。
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自己紹介:
撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
妄想をいただけると勝手に書いていることもあります

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