柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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「私だって長撻長じゃない撻器さんと匠さんの話を書けるもん!!」ってところをアピールしようと思ってやってみましたが見事失敗した話です
真面目な話書いたと思ったらそうでもなかったから通常運転な話だと思ってください。
真面目な話書いたと思ったらそうでもなかったから通常運転な話だと思ってください。
胸に謎の圧迫を感じた匠は目を覚ます。
いつもならすぐに気づけるはずなのに、と思い体を動かそうとするが、どういうわけか動かない。
「ぐはっ。だいぶ体は疲れているようだな」
視線を胸元に移せば、そこには撻器が胸の上に座り込んでいる姿が見えた。
「どけ」
「嫌だよ。もうちょっと寝顔見ていたかったのに」
「睡眠の邪魔だ」
「まぁ俺に気づかないくらい眠り込んでいるようじゃぁ確かに疲れているだろうな」
「分かっているならさっさと消えろ。お前の相手をするのは疲れる」
「相手をするのは、ってあの車内での闘いくらいだろ。他に何かしたか?」
「今まさに邪魔をしている」
「ぐはっ」
特徴的な笑い声、実年齢に反して若々しい外見
本当にこいつは変わった男だなぁ、と手を伸ばそうとするが、まだ体は動かない。
「ん?どうした?」
「お前を触ろうとした」
「どうして?」
「夢だったら触れる、夢じゃなかったら」
死んだ人間は触れない
匠の言葉に、撻器は確かにな、とまた笑った。
「どうして私の所に来た」
「何となくだ」
「何となく」
「賭郎に行ったところで騒いでいるのは明白だ」
「お前の好きそうな場所じゃないか」
「分からない人物がどうしているのかの方が興味深かったんだよ。てっきり泣いているのかと思ったのに」
「嘘だろ」
「まぁな。そんな男なら賭郎に誘ってなんかいないさ」
「確認したのだからもういいだろ?」
「そうだな。別の事も見て回りたいし、そろそろ帰る。眠っている時に悪かったな」
撻器の体が離れるが、圧迫感は消えない。
何が原因なんだ、と考えを巡らせていると、うっすらと消える直前、撻器が意地悪そうに笑う。
「俺からのプレゼントだ、受け取ってくれよ」
一体何を、と聞く前に撻器は消えた。
いつのまにか寝ていたのか、いつのまにか朝日が差し込んでいた。
夢だったのか現実だったのか、どちらでもいいかと思いながら起き上がると、胸元から何かが落ちた。
撻器の言葉を思い出し、落ちたそれを拾い上げるとため息を吐いた。
「……こんなのを使うわけないだろ」
年甲斐もなくはしゃいだ男と同じにするな、とタイヤ靴と逆さ十字のピアスを握りしめた。
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