柚の樹と螢
柚の樹と螢
pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場
不定期に増えます
よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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「肉がくいてぇ」
「食えばいいだろ」
「用意しろ」
「自分で何とかしろ」
「仕方がねぇな……」
そう言って当たり前のようにキッチンに立つと、手際よく料理し始める伽羅にレオは少し驚く。
「料理できるのか?」
「とあるバアさんに口うるさく言われたせいでな」
「バアさん?」
「昔世話になった奴がいるんだ」
「へぇ」
ここはレオの家なのだが、別段探す様子はなくすぐに取り出して手際よく使っている。
「よく場所が分かるな」
「お前が作っているところを何度か見ていたから覚えた」
「へぇ」
いい匂いがしてきた、と思っているうちに完成したようだ。
「食うぞ」
「いいのか?」
「ついでだ」
同じ料理が盛り付けられている皿が2枚ある。
最初から一緒に食べるつもりだったのか、と思いながらダイニングテーブルの席に着いた。
両手を合わせて
「「いただきます」」
と挨拶し、出された料理を咀嚼する。
「美味い」
「そうか」
素っ気ない感想だが、それでも相手には十分気持ちが伝わるのを知っているし、むしろ余計に言わない方が好んでいる事も知っている。
「なぁ」
「ん?」
「今度は2人で何か作ってみるか?」
「唐突だな」
「お前が料理できるのを知らなかったからな。それにこの味付けを教えてほしい」
「お前の料理はお前の料理で美味いんだからいいだろ」
「……美味いと思っていたのか。いつも黙って食っていたのに」
「不味かったら食わねぇよ」
「そうか」
こうして自然と知っていくのもいいな、とそんな事を思った。
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