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柚の樹と螢

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pixivに載せていた嘘/喰/い同人二次創作作品置き場 不定期に増えます よくツイッターで呟いていた妄想を書いております
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撻器さんの居場所をすぐに当てられる課長の話。
まだ2人付き合っていないです


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撻器の黒服達はいつも多忙だ。

「切間立会人がいないぞ!!」
「どこ行ってしまったんだあの人!!」

自由人である撻器はその自由を満喫する為に、黒服には何も言わずふらりと消えてしまう事がある。
そのたびに大騒ぎして探し、お願いだから一言言ってください、と頼み込むが意味が無い。

しかし、そんな黒服達の労力を削減する方法が産まれた。
 



「……で、何で私の所に来たんだ?」
 
仕事中なのか、書類が散乱している机の上にノートパソコンを開いている長が聞いた。

「切間立会人がどこにいるか分かるか?」
「私はあいつの保護者じゃない」
「でも、いつもいる場所を当てていますよね?」
「嫌でも絡まれていればあいつの行動パターンは読める。……たぶん、コンビニに行っているんじゃないのか?」
「近隣のコンビニを捜すぞ!!協力感謝します」
「合っているかどうかは知らんが、いつも大変そうだな」

労いの言葉をかけて、残りの仕事を再開した。
 

「切間立会人!!」
「ん?あぁ、どうしたんだみんな?」

何件目かのコンビニで、やっと撻器をみつけた。

「何で急に消えたんですか!!」
「仕事まで時間あるし、ちょうどコンビニが近くにあったから利用してみようって思って」

軽く持ち上げた袋の中には、飲み物が入っていた。

「……密葬課課長の予想的中」
「え?長から聞いてきたのか?」
「そうです」
「ぐはぁ!!そうかそうか!!いやぁ……長にはすぐに居場所バレるなぁ」

いつもの事だけどな、とも付け足した。
 



「あの、何で切間立会人の居場所分かるのですか?」

ある日、黒服の1人が長に聞いてみた。
仕事が終わっていないのか、うっすらと隈を浮かべている長はうんざりとした口調で答えた。

「あいつから絡んでくるから嫌でも分かる。不思議な奴だが、ある程度パターンが読めてくるだろ」
「それはそれですごい」
「そうか?お前達もすぐに分かるようになる」

これ以上聞かれても知るか、と言って長は歩き去って行った。

「…俺、思うんですけど」

若い黒服が口を開いた。

「何だよ?」
「切間立会人と密葬課課長って、付き合っているんですかね?」
「はぁ?男同士だぞ?ありえねぇだろ」
「でも、あの切間立会人の居場所が分かるって相当仲が良くないとできないような……」
「……まぁ、言われてみれば」

撻器が長を気に入っているとは聞いているが、恋人同士なのかは聞いた事がない。

「直接本人に聞いてみるか?」
「いやいやいや、無理に決まってるでしょ!!」

もしも間違っていたら……と思っている時に、廊下から声が聞こえた。

「……どこにいるんだ撻器様!?」
「ここ、そこまで広くないんですけどね……」

廊下を覗いてみると、そこには棟耶と丈一が撻器を捜しているようだった。
ずっと捜しているのか、2人が苛立っているのは遠目からでも分かった。

「こうなったら…」

そう言って丈一が携帯を取り出すと、とある番号を選ぶ。

《……で、また私か》

電話に出た長は、まだ仕事あって忙しいんだが、と呟いた。
 
「忙しい時にすまん。撻器様はどこにいるんだ?」
《どこにいるんだ?って聞かれても正確には答えられない。……考えられるとしたら、そこの近くに手芸屋があったはずだから、そこに行っているのでは?》
「分かった、協力感謝する」
《別に協力しているつもりはない。今後あいつの事で連絡をしてくるな》

電話を切ると

「撻器様は手芸屋にいるらしい。行くぞ!!」
「……」
「?どうした?」
「今思いましたが、直接切間立会人に電話して聞けばよかったんじゃぁ……?」
「……とにかく、行くぞ!!」

手芸屋に向かおうとしたちょうどその時

「ただいま」

撻器が、戻ってきた。
手には手芸屋のロゴが入っている紙袋を持っている。

「切間立会人、手芸屋に行ってたんですか?」
「休憩時間だったからな。おかげでいいものを見つけられた」

満足そうに言う撻器。
またも長の言った通りだ、と丈一と判事は思った。
 



「また撻器様がいないぞ!!」
「密葬課に行け!!」

後日、また慌ただしく密葬課に向かうと、中から声が聞こえてきた。

「……これ忘れていただろ」
「ぐはぁ、悪かったな。今夜食事でも行かないか?」
「あ~……だったら私の家に来るか?簡単なものなら作る。何だったら泊まってもいいが」
「長の作る料理は美味いからなぁ。酒を持っていくよ。着替えは……」
「まだあったから持ってくる必要はない。じゃぁ、今夜な」
「風呂にも一緒に入るか。最近徹夜続きだったみたいだし、マッサージをしてやるぞ?」
「ん。頼んだ」

そのやり取りを聞いて、黒服達は黙って警視庁から出ていく。
そして

「……あれは付き合っているな」
「あぁ、そうだな」

と、頷きあった。

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女性
自己紹介:
撻器さんと長の組み合わせが大好物な腐女子です
妄想をいただけると勝手に書いていることもあります

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